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水球ゴールキーパーコーチがいない中学生、高校生ゴールキーパーのための成長支援ガイド(1)――シュートストップ編(導入)――

水球の勝敗を分ける数あるゴールキーパーの役割の中で、最も重要な役割は シュートストップ です。

「シュートを止めたい。でも、どうやって上手くなるのか分からない。」そんな中高生ゴールキーパーのみなさんのための記事です。

シュートは水球で最大の見せ場。

決まる歓喜だけではなく、止める歓喜もある。

この「シュートシーン」こそが、水球文化の中心であり、水球発展のキーファクターです。

ゴールキーパーが、水球の主役になる。

私たちは、そのために育成年代のゴールキーパーの成長を支援していきたいと考えています。

 シュートストップは文化です。

シュートストップは、ゴールキーパーによる単なる役割ではありません。

シュートを「止める」ことは、水球文化を豊かにする劇場的な名場面です。

ゴールキーパーのスーパーセーブは、失点を防ぐだけでなく、チームの流れを変え、会場の空気を変える力を持っています。

チームの精神的支柱

カウンターの起点

守備戦術の最後のプレイ

ゲーム(試合)の流れを変える

観客を魅了する瞬間

中学生、高校生のみなさんが中心となって、または育成年代のゴールキーパー指導に関心がある方の交流が深まりゴールキーパーについての対話が広がり、育成年代のゴールキーパー(ゴールプレーヤー)の成長、成長支援の輪がより広がることを期待しています。

ゴールキーパーは、水球選手の一人である――すべては”基本姿勢”から始まる

ゴールキーパーは、単なる“ボールを止める人”ではありません。

7人のフィールドプレーヤーの1人として攻守すべてに関わる存在です。

ですので、フィールドプレーヤーと同じ資質能力を所有する必要があります。どのスポーツでも、基本姿勢というものがあります。日本的には”型”や”構え”と言われているものです。

ゴールキーパーは水球選手ですので、水球選手の基本姿勢を理解しましょう。

水球選手の基本姿勢は、一般的な立ち泳ぎに近い姿勢です。実際には立ち泳ぎの垂直姿勢よりも、前傾姿勢であったり水平姿勢で構えられています。この基本姿勢は、巻き足と漕ぎ手によって浮力・安定だけでなく、状況に応じて素早く動き出すための準備姿勢となっていることが大切です。

基本姿勢の要素

①巻足(エッグビーター)

立ち泳ぎの一種で、膝を支点にして左右の足を交互に外から内へ円を描くように回し、水中で効率的に浮力を得る技術

強力な浮力を生み出す

瞬間的な上下動を可能にする

股関節の柔軟性が高めることで、膝の位置を水面に近づけられ浮力をUPさせることができます。また、怪我の予防にもなります。

さらに、煽り足も重要な技術になっています。

漕ぎ手(スカーリング)

両手で横8の字を描くように「外→内→外→内」と水をかく。

これにより、揚力が生まれ、立ち泳ぎが維持できます。

浮力を生み出す

上体を安定させる

巻き足が“土台”なら、漕ぎ手は“バランサー”。 

あらゆるプレーに関わる”姿勢”

ゲーム中、水球選手は常にプレー状態を保つことが求められます。

特にゴールキーパーは、相手チームがボールを保持している時は、一瞬も隙を与えていけません。巻き足と漕ぎ手で立ち泳ぎを維持することで視野を確保し、状況把握のための情報収集をする必要があります。

フィールド全体

ボールと人の動き

味方守陣形の把握

相手攻撃を想定

時間経過

さらに、ゲーム中のゴールキーパーの基本姿勢は、単なる立ち泳ぎではなく”フィールドプレーヤーと同様に前傾姿勢や水平姿勢が基本”です。

この前傾姿勢や水平姿勢は、あらゆる状況に対応するための”準備態勢”になります。

視野の確保、ゲームへの関与、シュートを防ぐ準備の質がゴール阻止の大切なポイントといえます。 

常に自分のいる位置(プレーエリア)を把握

ゴールキーパーは、単なる“ボールを止める人”ではありません。

7人のフィールドプレーヤーの1人として攻守すべてに関わる存在です。

しかし、特殊な攻撃参加を除けば、ゴールキーパーは常に自陣のゴール位置を把握し、適切な位置に身を置くこと(ポジショニング)が基本です。

育成年代のゴールキーパーは、プールの環境や波によって自身のポジショニングを見失ってしまうことあります。ですので、背中でゴールを感じるだけでなく、目視によるゴール位置の把握によってポジショニングのズレを防ぐことができます。

確認する際の目印としては

→自陣のゴール

→相手陣地のゴール位置

→サイドのプールロープ

→ゴールラインのロープ

など、場面、状況に応じてゴールキーパーである自分がフィールドのどこにいるのか把握しましょう。

セルフチェック――今日の自分を確認する

基本姿勢チェック

□ 巻き足で持続的な安定した浮力を保てていたか

□ 漕ぎ手で持続的な安定した浮力を保てていたか

□ 巻き足で十分な高さを出せていたか

プレーに関わる姿勢チェック

□ 常に“準備”(姿勢・意識)でいられたか

□ 常にゲームに関われていたか

□ 相手の攻撃を事前に想定していたか

プレーエリアチェック

□ 自陣のゴール位置で確認できた

□ 相手陣地のゴール位置で確認できた

  サイドのプールロープで確認できた

  ゴールラインのロープで確認できた

★ポイント

項目中7つできていれば合格。

7つ以下なら、記事を読み直して、ゆっくり取り組んでみよう。

年代別ワンポイントアドバイスーー

中学生ゴールキーパーへ

まずは「基本姿勢」と「浮き上がり」

巻足で安定して浮く

頭がバーに近づく感覚をつくる

どこまで腕を伸ばせるか

高さと遠さ、そして速さが出れば、世界が変わる。

高校生ゴールキーパーへ

高校年代では、「基本姿勢」と「浮き上がり」の質と強度の向上

さらに準備態勢、プレーエリアの認知の習慣化

 スカーリングの手の幅は、肩幅よりも少し広めがおすすめ

 ゴールの位置をポストに触れて確認する

 巻き足の回転を速くする(いつでもジャンプできるように)

シューターが主導権を握り、完璧な状態で放たれるシュートを止めるのは容易ではありません。

ゴールキーパーは受け身ならず、その状況での主導権を握る事が大切です。そのようなことからシュートストップは技術ではなく戦術であることもお伝えします。

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技術協力:西村永遠(Kingfisher74/JPN🇯🇵・IREN Genova Quinto/ITA 🇮🇹)

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次回は、

ゴールキーパーコーチがいない中学生、高校生ゴールキーパーのための成長支援ガイド

――シュートストップ編(基本と実践)――(リンク)

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公財)日本水泳連盟水球委員会

デベロップメント部門:ゴールキーパープロジェクト

日本代表部門:ゴールキーパー強化担当

角田壮監(KAKU SPORTS OFFICE)

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